初めてのPython(14章)

Pythonのドキュメントについて

ドキュメントの種類と表示方法

ドキュメントは、コードの内容と一致させるように努める。

種類 内容
#を使ったコメント プログラムの中に組み込む
docstring(__doc__) プログラムの中に組み込む、help関数などで中身を見れる
標準マニュアルセット Python言語やツールセットに関する標準マニュアル
Webサイト オンラインチュートリアル、リファレンスなど
書籍 市販書籍
方法 表示内容
dir関数 オブジェクトの属性のリストを表示する
help関数 テキストベースでドキュメントを表示する

#を使ったコメント

後述のdocstringとは違い、ソースコードを開かないと内容を参照できない。

書き方

書き方に関する決まりがPEP8に。
PEPは、Python Enhancement Proposalsの略。
PEP8はPythonプログラムの書き方についての決まりを述べたもの。
#のコメントだけでなく、docstringについても言及されている

#を使ったコメントの書き方は

  • 1行コメントの場合
    • #の後ろにスペースを一つあけてコメントを始める
    • 『コメントは文章』が基本で、ピリオド(.)で終わる。
    • ピリオドの後は2つスペースを空けておく
  • ブロックコメントの場合
    • 次に続くコードをインデントを合わせる(コメントの内容が次に続くコードのことだから)
    • 1行コメント同様に、# で始まり、スペースを1つあけてコメントを書く
    • ブロックコメント内でパラグラフを変える時は、空の#行を挟む
  • インラインコメントは使わない方が良い

docstring

プログラム実行時に、インタプリタによって__doc__オブジェクトに対応づけられる。
help関数などを使うことで、ソースコードを開かなくても内容を参照できる。

docstringを置く場所は、

  • モジュールファイルの先頭
  • クラス/関数のコードの先頭(実行可能コードは、docstringの後に置く)
書き方

置く場所さえ従っていれば、シングルクォートでもトリプルクォートでもdocstringとして扱われる。
ただ、複数行にまたがって書くことが多いため、トリプルクォートを使うのが一般的。

書き方に関する決まりがPEP8PEP257に。

  • 1行docstringの場合
    • 終わりの"""は改行しない
    • 前後に空白行を入れない
    • ピリオド(.)で終わる句(主語無し)で、コマンドとして機能やメソッドの効果を記述する
    • 使い方とかパラメータのことは書かない。
  • 複数行docstringの場合
    • 終わりの"""は改行して、それだけの行にする
    • 1行docstring(サマリーとして機能)、改行、詳細な記述から構成する
    • 前後に空白行を入れる

PyDoc

docstringを抽出してフォーマットをそろえて表示する。
そのフロントエンドにCUIインタフェース(help関数)やGUIインターフェースがある。